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第三回電王戦 第三局

 第三回電王戦、第一局、二局ともコンピュータ側の勝利となり、やや暗い雰囲気になりかけていたが、先日行われた第三局、人間側の豊島将之七段が、コンピュータソフト「YSS」に圧勝。 人間側の意地を見せつけた形となった。

 故 米長邦雄永世棋聖が、第二回電王戦の際のインタビューで「コンピュータとの戦いは人間との戦いとは全く異なるということを意識しなければ人間は勝てない」という趣旨のことを語っていたことを改めて思い出した。 いい将棋を指そうとか、自分の力を出しきろうとか、そういう姿勢ではなく、コンピュータの特性・弱点を知り、例えばゲームを攻略するようなイメージで戦わなければダメなようだ。 そういう視点では、今回の豊島七段の対局は、コンピュータとの戦いにおける見本のような対局だったと思う。 第三回電王戦も、これまでとても楽しく見ているが、人間体人間の、温かい、血の通った対局とは、やはり面白さの種類がかなり異なるなぁ……と感じている。

 第三回電王戦第四局 森下卓九段 対 ツツカナ は、次の土曜日、4月5日に行われる。 対局の行方ももちろん注目だが、解説が藤井猛九段・行方尚史八段という超豪華な顔ぶれで、そちらの方も大注目だ。 更に4月8日には、第72期名人戦、森内俊之名人 対 羽生善治三冠が開始され、女流棋戦では第7期マイナビオープンがすでに始まっている。 将棋ファンにとっては忙しい4月が始まりそうだ。

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